MacでPythonを始めたい人向けに、Pythonのインストールする方法を紹介します。
MacOS Catalinaには、Python2.7とPython3.7がプリインストールされていますが、プリインストールされてるバージョンは少々古いので、別途、あたらしいPythonをインストールするのがおすすめです。
最新版Pythonをインストールするための方法は幾つかありますが、ここでは、Anacondaと呼ばれるディストリビューションをインストールする方法を紹介します。
Anaconda ディストリビューションとは、Pythonと Python でよく利用される ライブラリ(NumpyやMatplotlib等)をまとめ、パッケージ化したものです。
通常なら、ライブラリは手動でインストールする必要がありますが、Anacondaをインストールすれば、Pythonといろいろなライブラリが一度にインストールされます。そのため、簡単にPythonを利用する環境を構築できます。
Anacondaを使うとPythonの環境構築がとても楽なので、初心者の方もAnacondaの利用をするのがおすすめです。
Pythonのインストール方法【その1】Anacondaのインストーラを使用してインストール
ここからAnacondaのインストーラをダウンロードします。64-Bit Graphical Installerをダウンロードしましょう。

ダウンロードしたファイルをクリックします。「続ける」をクリック。

次も「続ける」をクリックします。

大切な情報が表示されています。Pathの情報などが英語で書かれています。英語の勉強の為、流し読みしてもいいかもしれませんが、とりあえず読まないでも問題なしです。「続ける」をクリック。

使用許諾契約について英語で表示されます。ここも「続ける」をクリック。

ソフトウエア使用許諾契約の条件に同意するか聞かれるので、「同意する」をクリック。同意しないと使用できないので、同意して次に進みます。

インストール先をきかれます。インストール先は個人の環境によりますので、自分の環境に合わせてインストールしましょう。
特に指定がなければ、「自分専用にインストール」を選択して「続けるを」クリック。

Anacondaをインストールするためには、400 MB超のストレージの空き容量が必要になります。十分な容量があることを確認して、「インストール」をクリック

Anacondaのインストールが開始されます。インストールには数分は掛かりますので、気長に待ちましょう。

次の画面では、Pythonを使うにはPyCharmを使うといいよと案内が出ます。PyCharmとはPython用の統合開発環境です。興味があれば、URLをクリックして調べてください。
「続ける」をクリックして次に進みます。

無事インストールが完了したので、「閉じる」をクリックしましょう。

Anacondaがインストールされたか確認します。ターミナルを開いて「conda info -e」と打ってください。Anacondaがインストールされていれば、下のような表示が出るはずです。
user1:~ user1$ conda info -e
# conda environments:
#
base * /Users/user1/opt/anaconda3
一応Pythonがインストールされているかも調べると、ちゃんとPython3.8.3がインストールされています。
user1:~ user1$ python -V
Python 3.8.3
Homebrewとpyenvのインストールが必要になります。
Pythonのインストール方法【その2】Homebrew + PyenvでAnaconda3をインストール
Homebrew + PyenvでAnaconda3をインストールします。
Anaconda3のインストール手順の説明の前に、そもそもHomebrewとPyenvって何?ってところを説明します。
Homebrewとは?
Homebrewとは、MacOSのパッケージのインストールやアンインストールを行う、パッケー管理システムです。
パッケージとは、アプリケーションの設定ファイルや関連ライブラリや実行ファイル等、アプリケーションを実行するにの必要なファイルをまとめたものです。
インストールは以下のページを参考にすればすぐに出来ます。
Homebrewのようなパッケージ管理システムを使うとアプリケーションをインストールする際に必要なライブラリやモジュール等も自動で調べてインストールしてくれます。
プログラミング言語の環境構築などでは必須のアイテムになっています。
Pyenvとは?
Pyenvとは、複数のPython実行環境を共存させる為のツールで、Pyenvを使うことでPythonのバージョンを簡単に切り替えることが可能になります。
例えば、プログラムAではPython3.6を使い、プログラムBではPython3.7を使たい!という場合、Pyenvを使うことで、Python3.6とPython3.7の環境を両方用意して、適宜Pythonのバージョンを切り替えることができます。
PyenvはPythonの開発環境構築では良く使われるので、Pyenvのインストールをおすすめします。
PyenvのインストールはHomebrewがインストール済であればすぐ出来ます。ターミナルを開いて以下のように打てば、インストール出来ます。
user1:~ usre1$ brew instal pyenv
Homebrew + PyenvでAnaconda3をインストール
Anaconda3をインストールする環境が整ったので、Anaconda3のインストールを行いましょう。
インストール可能なAnacondaのバージョンを調べるため、ターミナルを開いて、以下のように入力してください。
user1:~ usre1$ pyenv install --list
(省略)
anaconda3-2018.12
anaconda3-2019.03
anaconda3-2019.07
anaconda3-2019.10
anaconda3-2020.02
anaconda3-2020.07
(省略)
すると、インストール可能な複数のバージョンが表示されます。
2020年11月現在で最新のバージョンはanaconda3-2020.07なのでこれをインストールします。
最新バージョンのAnacondaをインストールするために、pyenvのinstallコマンドを使ってインストールします。以下のように打ち込んでインストールしてください。
インターネット回線状況によっては少々時間が掛かりますが、気長に待ちましょう。
user1:~ usre1$ pyenv install anaconda3-2020.07
Downloading Anaconda3-2020.07-MacOSX-x86_64.sh...
-> https://repo.continuum.io/archive/Anaconda3-2020.07-MacOSX-x86_64.sh
Installing Anaconda3-2020.07-MacOSX-x86_64...
Installed Anaconda3-2020.07-MacOSX-x86_64 to /Users/user1/.pyenv/versions/anaconda3-2020.07
インストールが完了したら、“pyenv versions”と打ち込んで見ましょう。このコマンドを打つとインストール済のpython実行環境が表示されます。
user1:~ usre1$ pyenv versions
* system
2.7.16
anaconda3-2020.07 (set by /Users/user1/.pyenv/version)
上の表示を見るとanaconda3-2020.07が表示されているので、無事にAnacondaがインストールされました。
なお、*(アスタリスク)がついているものが現在使用中のPython実行環境です。今回の場合、systemの横に*がついています。SystemはMacOSにデフォルトでインストールされているPythonのことで、デフォルトではこれが使用されるように設定されています。
anaconda3-2020.07を入れたので、これを使用するように設定変更しましょう。方法は以下のようにpyenvのglobalコマンドを使います。
user1:~ usre1$ pyenv global anaconda3-2020.07
user1:~ usre1$ python -V
Python 3.8.3
anaconda3-2020.07を使用するように設定したら、Pythonのバージョンを確認してください。Python 3.8.3 が使えるようになっているはずです。
以上がHomebrew + Pyenvでのインストール方法でした。